もし、あなたが、子供たちに教える立場だったら、自分の教室がほしいですか?
オーストラリアの小学校の日本語教員のなかで、専用の教室があるかどうかは、結構重要なことなんです。
今回は、教員の裏事情を紹介します。
日本語の教室はある?ない?
現状
外国語、音楽、そして、体育の教員は、スペシャリスト▪ティーチャーと呼ばれています。クラス担任の先生は、スペシャリスト科目以外のすべての科目を担当します。教室に関していうと、音楽室があっても、外国語(日本語)の教室がない場合があります。
少なくとも、2つの理由が考えられます。
- 教室数の不足。
- 日本語教員があえて教室をもたない。
なぜ教室が足りないのか?
オーストラリア政府は移民を歓迎しています。海外からの移民や難民にくわえ、オーストラリアの他州からもクィーンズランド州に移住するひとが年々増えています。これは、他州にくらべて、気候が温暖なことと、家の高すぎないことにあるようです。
これによって、土地が開拓され、住宅街ができ、新しい学校が建てられたり、生徒数が増加したりします。生徒数が増えると、クラス数が増え、必要な教室数が増えることになります。
教室を与えられていた日本語教員が、翌年度からその教室を使えなくなり、生徒の待つ各教室をまわるようになったことがあります。
なぜ日本語の教室を持たないのか?
では、なぜ中には好んで各教室を回る方法を選択する教員がいるのか整理してみます。
日本語の教室ありの利点
- 教室を装飾でき、生徒の視覚にうったえかけられる。
- 必要なものが揃っていて、とっさのことにも対応できる。
- 事前に机の配置等の準備ができる。
- 同じ学年の授業が続く場合、板書の手間が省ける。
- 同僚に授業を見られない。(嫌がる方もいるので)
- 環境が変わると、生徒の頭の切り替えができる。
日本語の教室なし(各教室を訪問)の利点
- クラス担任が決めた席順で座っているので、生徒の授業態度がよい。
- 生徒が自分の文房具を使える。
- 授業時間いっぱいつかえる。
最後に
お気づきかと思いますが、私は教室ありのほうが好きですね。何か工作したあと、教室が散らかって時間切れになったりして、クラス担任に迷惑がられるのは避けたいです。また、大量の荷物をもって異動するのも大変です。