日本の小、中、高等学校で、教えられている外国語と言えば?
……
「英語」ですよね。
オーストラリアの義務教育で学べる外国語は、ひとつに統一されていません。
教えられている言語の種類や言語の決定方法についてご紹介します。
オーストラリアのカリキュラム
The Australian Curriculum: Languages is designed to enable all students to engage in learning a language in addition to English.The design of the Australian Curriculum: Languages recognises the features that languages share as well as the distinctiveness of specific languages.
引用元: https://www.australiancurriculum.edu.au/f-10-curriculum/languages/introduction/#
オーストラリアの国が定めたカリキュラムに、外国語について、上記のように示されています。
訳すと、”「Languages」は、すべての生徒が英語に加えて、もう一つの言語を学べるようにデザインされている。” となります。
「Languages」は、教科の一つと定められています。
クィーンズランド州では、5年生から8年生までの全生徒に外国語の授業を行っていて、可能な限り、Prep(小学1年の前年)から12年生までの生徒に外国語の授業を行うことが推奨されています。
言語の種類
オーストラリアのカリキュラムの公式ホームページには、以下の言語が掲載されています。
- 中国語
- イタリア語
- フランス語
- ドイツ語
- インドネシア語
- 日本語
- スペイン語
- アラビア語
- オズラン(オーストラリアの手話)
- 現代ギリシャ語
- 韓国語
- ヒンドゥー語
- トルコ語
- ベトナム語
- 先住民族の言語
- 古典言語
オズランという手話や、アボリジニーという先住民族の言語も含まれています。
人気な言語
上記の赤でハイライトされた言語が人気の言語です。
近年では、中国を教える学校が増えています。
オーストラリア全体のデータが見つかり次第、記事を更新します。
ビクトリア州のデータを参考にしてください。
ビクトリア州立小学校で教えられている外国語2018年

言語を変更することもあります。
アジアの言語学習を推奨
2012年10月、当時のジュリア•ギラード首相が「アジアの世紀におけるオーストラリア」という白書を発表しました。
この内容としては、簡単に言うと、「オーストラリアがアジア諸国と仲良くしていくために、2025年までにやること」ですね。
そのなかに、学校の外国語教育においても、特に、日本•中国•インドネシア•インドの4カ国語の言葉を優先的に教えることを示しました。その後、韓国が加わりました。
学校の外国語の選択方法
では、各学校は、どのように教える外国語を選ぶのでしょうか?
地域の需要
学校は、地域•保護者と連携して運営していくことが必要です。
保護者のなかには、子供の学校を選ぶ際、学校の外国語を判断材料に加える人もいます。
校区外の学校に子供を通わせることも、可能だからです。

私も、実際、子供が通う学校の外国語がどの言語なのかは、気になるところでした。一番家に近い学校の評判がよかったため、すんなりその学校に決めましたが、外国語が最近、他の言語に変更になったと知り、少しがっかりした経験があります。
他にも、強い保護者の要望があり、その要望が叶ったということもあったそうです。
校長先生が決定権をもっている
決定するのは「校長」です‼️
「トップが変われば、すべてが変わる」と聞いたことがありますが、まさにそうですね。
新しい校長が赴任してきて、すぐ外国語チェンジされた事例もありました。そのような場合、その学校の外国語教員は、教えられるように、ゼロから新しい言語を勉強したり、その学校を去ったりするそうです。
このような事例は、特例だと信じたいですね。
周辺の学校が教えている外国語とのかねあいも考慮するようです。やはり、言語は継続して習得するもの。近隣の小学校と高校の外国語把握しておく必要があります。
小学校では外国語は必修科目
小学校では、通常、外国語の選択はなく、全員が同じ授業を受けます。
高校は選択制も
一方、高校では、7•8年生は外国語は必修ですが、2~4種類の言語の中から選択することができます。(学校により異なります)
9年生以降は、外国語を履修する生徒数が減ります。
まとめ
さすが、多文化の国ですね。
移民をたくさん受け入れてきただけあって、様々言語のネイティブスピーカーや、知識豊富で、しかも、外国語教育に熱心な先生方がたくさんいます。
だからこそ、こんなに外国教育が浸透しているんでしょうね。